逆光


あえて太陽を向こうに回して被写体に対峙すると、まぁ露出計を1センチ動かしただけで数値は簡単に乱高下するわけです。昨今の機器が勝手にやってくれる平均測光なんていう考えは毛頭ありませんし、少し羽根を絞ろうなんて気もさらさらありませんので、それ以外の写真機の設定要素はシャッタースピードしかないのです。フィルム感度という要素はありますが、これもあらかじめASA400がブチ込んであるのでこの瞬間にどうのこうの出来やしません。夕暮れのこの時間帯になるともう場合によっちゃ、画面右上の交差点あたりに停車した車のブレーキランプくらいが解るくらいで、後は全部真っ黒シルエットになるのがおちです。そこでなるべく遅いシャッタースピードをと言う事で、50ミリレンズだから30分の1秒まではいけるかな…という判断になるのです。そうするとこの、製造からおおよそ55年は経過しているであろうと思しきSerenar 50mm F1.5の、研磨、コーティング状態から察するに、ご覧のような、虹が上下にひっくり返ったようなフレアが出現するのです。ここまでがあらかじめの想定内なわけで、オールドレンズで写真を撮るとはこういう作業なのですよ、というご紹介です。


城代トシフミ

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