忘れじのPORTRA

 カメラがデジタルであろうと何であろうと、50年以上前に作られたレンズを装着している限り、他人様にお見せできるデータに仕上げようとすると何らかの編集を加えざるをえません。特に晴天の日には……

 ディスプレイに写る色光の加法混色から、その日現場において肉眼で見た三原色を思い出し、マゼンタやら青やらをガシガシ削りながら仕上げて行く、と言うのが私の編集手順となります。

 そのようにして上がったデータをタブレットやらスマホやらで確認してみますと、何と不思議……全てが概ね同じ色調になっています。それは、2000年頃に私が常用していたカラーネガフィルム、コダックのPORTRA160あたりの色調なのです。

 レンズを通して世界を見つめる自分の目に、少々偏ったフィルターがかかっているという事実はどうしたものか……誰に迷惑がかかるわけでもありませんが、このまま行くと、少々偏屈なカメラジジーになるのは確実なのであります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA