昼下がりの温熱治療

 半年前のサニーのXデー以来、純粋にただ、今日を過ごして明日を迎えるということを繰り返すためのルーチンです。

 一日のうち確実に行動可能な時間が16時間あれば、普段通りの生活をしながらも本当に様々な手当てをサニーのために行うことが出来るもんだなと、彼女は気付いたようです。

2023年9月18日未明

 彼がおもむろにトイレへと向かい、かなり濃いピンク色の液体を放尿したのは12歳の誕生日から1ヶ月後、令和5年9月のある朝のことでした。

 それまでの12年間でも血尿は初めてだったしそのぐったりした様子から、これまで全く縁の無かった近所の動物病院の営業時間を気にしている場合とは思えなかった我々は、直ぐに車で4、50分の遠方にある動物専門の救急病院に駆け込みました。

 若く有能そうな獣医師や看護師など合わせて10名以上のスタッフと数々の最新機器が装備された明るく清潔な、我々の想像を妙に超えたその空間で、可能な検査をいくつか受けた上での結果はまず第一に、腹部のエコー検査をしたところ膀胱の内壁は出血の原因となりうる程度に(荒れ)が見られることや数ミリ程度の小さなポリープ状のできものが観察される事。そして第二にレントゲン検査の結果、肝臓付近に4㎝以上の腫瘍物が最低2つ存在しますという診断でした。

 青天の霹靂としか言えない事態に夫婦二人で言葉もなく立ちすくみました。すぐにその担当獣医師から「うちは救急専門病院なので、今後の治療計画についてはかかりつけのドクターとご相談ください。」という言葉を受けて我に返りはしましたが、常日ごろより相手かまわず世間話では二言目には健康長寿を声高に呼ばわっていた私たち夫婦はお互いの顔をすぐには見合わせることも出来なくて……まずは何とか安全運転に努めて帰宅したのです。

 そして次の日、知人の紹介で受診した動物病院での結果は、エコーやレントゲン画像診断から推察される肝臓周りの悪性腫瘍という見立てを、血液検査でわかる数々の計測不能にまで振り切った数値がほとんど矛盾せずに補強していますという……まさに悪い予感をそのまま言葉にしたような診断でした。

 「悪性で間違いないと思います。」「この様子を観ると外科的な処置には多分耐えられないと思いますし、まずもってそういったことの可能な(腫瘍の)サイズを超えています。」「余命は一ヶ月くらいかも知れません。」というドクターの言葉はこうなるともう、かなり遠くで響く落雷程度に無意味な気がしました。
……。


 というネガティブの極みのようなマインドに家族全員で落ち込んでから早5ヶ月、2024年2月現在のサニーは肝臓が腫瘍により肥大していると思しき状況に変わりは無いものの、血液検査における様々な炎症や肝機能の不全を疑う数値の数々はほぼ基準値内を推移しています。

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 抱きかかえて水を飲ませたあの日の状態が何だったのか、CTなり肝生検なりで深掘りして追求すべきという思いの反面、何よりも今現在の見た感じがとても元気で以前と全く同じ調子であることが何を意味しているのかについて考えると、この5ヶ月間に我々がやったこと、つまり大きな意味でその日1日1日を繰り返し全うする事でしか生きてるのを証明出来ないんだなと、改めて確信した次第なのです。

 我々が全うしているその1日1日の実践内容については、また追々記述したいと思っています。

 続きはTverで……!(嘘)

記念日月間

 8月の中旬から2ヶ月間は家族の誕生日やら記念日が重なるので、いつもと反対に短期的な気分優先で食を楽しむ季節となっています。
 しかしながらこの、、近所の精肉店で毎度調達する素晴らしくフレッシュで綺麗な丸腸は、たったの5個で100gになるわけですけど……あと腐れなく美味しく消化できる個数が年々少なくなってきてるよな……歳だな。

我が家の愛犬sunnyオス11歳が出来る事。

我が家の愛犬sunnyオス11歳が出来る事。
(2022年7月現在)


~主人の左後方1メーター付近を歩く。
~すれ違う犬や人間に気分を乱さない。
~意味もなく立ち上がらない。
~子供の暴力的挑発は確実に回避する。
~排泄は許可を得た時と場所だけでする。
~待て、で行動と気分をフリーズ出来る。
~人間同士が話し始めたら寝て待つ。
~路上の物体を絶対口に入れない。
~嗅覚を最大限活用する。
~人間を信用する。
~平和を重んじる。

la fin de l’été

 6月に突然始まった夏がなんとか一段落しそうな、そうでもなさそうな、という8月29日月曜日の午前です。「今年の夏は特に暑いですね!」というフレイズを口から発しないように3か月過ごしてまいりましたけど、朝6時台に摂氏30℃を超えるこの夏のあり様には恐怖さえ感じました。ホント、
 場所は宗像神湊の砂浜。8月末の海岸なんてものは大抵の場合福岡タワー前のももち浜でさえ十分に黄昏ているわけですが、ここ神湊はやはりとりわけ格別の風情があります。

 月1回の食料品大量買い出しで1か月分の献立をマネージメントしている彼女には、珍しい買い食い……道の駅むなかたの敷地内にあるベーカリーで買い込んだ米粉パンは彼女がいつも焼いているオリジナル食パンとはまた違ったもっちりで、相当気に入ったようです。

 大島やら地島なんかを遠望できます。だいぶ渡ってないな……

 波打ち際を少し高い位置から見下ろすアングルって、意外と珍しいと思います。というか砂浜って場所はそもそも平たい場所なので人を狙えばホリゾンに構えざるをえないから、構図は単調になります。だから大きな起伏のある砂浜は好きなんです。

 30年くらい写真を撮っていてこの合言葉を何度ほど仲間と語り、ブログに貼り付け、SNSでレスポンスしたことか……本当に数えきれないと思いますがあえて、「やっぱ50mmだね、」というお話。
 仕事のファッション写真、山歩きや冒険の記録写真、家族写真を撮影するに際し、モノクロだのカラーネガだの、焦点距離だの絞りだのアングルだのと、数限りない選択肢の組み合わせを考慮していくほどに散らかっていく1枚の写真イメージを、一旦スタート地点に戻す道具はやはりこの50mm単焦点だと思うのです。開放絞りにしてもF1.4で十分だと思う理由は、本日のpicも結局F2までは絞ったものがほとんどであるように、被写界深度の問題なんて現場で気にすることではなくそれよりは合焦距離、つまりモデルとの距離感がロケ撮影では全てなので、あまりにも大口径レンズを見開いて凝視してしまうともう周辺が何も見えなくなってしまうじゃないか……ということなんです。

 というお話もまぁ理屈っぽいわけですがとにかく、50mm単焦点はもっともモデルとの距離感を見つめ直さざるを得ない道具なのであります。

普通の茶番劇

*T.J
 自営業者の私は2011年春ごろ、日本を文字通り揺るがした震災とはほとんど全く関係ない理由で明白な自己責任による経営苦境に喘いでいました。そして2012年秋、福岡市天神の商業施設で偶然お見かけした麻生元総理に、当時下野していた自民党の去就について僭越ながら話しかけ、「君が保守的な考えならまずは自分を信じなさい。日本を動かしているのは国民です。」というその当時の私にとっては最も深く有益な言葉を頂いたことで自己を肯定するチャンスを獲得しました。それをきっかけにこの10年間は順調に再建でき、また本業以外の経済活動参加への余裕も生まれて今日に至っていることは、とても私的で些細なエピソードです。

 政治家の暗殺という現代日本で発生した前史的事件に際して、その凶弾に倒れた政治家が自分の名を冠した上で全世界に知らしめた経済政策を、そのような文脈で全面的に支持している日本国民がいることを記しておきたくここに記述しています。

 安倍元首相暗殺から10日ほどは気分の整理がつかず、地上波TVとネットで繰り返されていると思しき茶番を遮断して遠ざかっていましたが、久方ぶりに見回してみますと、「自業自得」「因果応報」とはすぐには言い放てなかった「こんな人たち」が、密造銃で人を撃ち殺すようなケダモノが言い訳として吐いた言葉を恰好のネタとして死者をさらに糾弾するという、世にも下劣な光景が繰り返されていました。

 日本で生まれ育った私たちは、日本人が伝統的に持つ家族観や保守的な観念を当然ある程度は共有しあっていると思い込んでいましたが、それらを根拠に世間と話が出来る世界とは今既に違っていると感じます。同時に「美しい国、日本を取り戻す」という前総理の言葉の意味をさらに掘り下げて考えてしまう理由は、凶弾により死してなお今現在自分がよもや宗教との繋がりを糾弾されて貶められていようとは、とても想像していないだろうという事に他なりません。

 私はこれまでの30年間、いくつかの定位置に箱を構えてお客を待つという一般的な商業スタイルで美容業を営んできましたが、様々な擁護活動をする団体からの暴力的な寄付申請によって怖い思いをしたことは何度かあります。しかし宗教団体によって迷惑を被ったことなどは一度たりともありませから、その存在には常に寛容な態度を心がけています。霊感商法詐欺や暴力などの反社会行為は全く別次元の問題ですので、これは法治国家日本の司法におまかせするだけです。

 宗教問題を必要以上に規制することがとても危険だと思う理由は、チベットやウイグルで支配者側が行っている行為との違いを明瞭に説明できない事、またそもそも宗教団体という用語をどういった範疇でくくるのかも明確ではない事、そしてさらには哲学的にも宗教学的にもそれら専門家でさえその知見が一致しているわけではない事など、挙げれば切りのない程あいまいな行いの上にふわっと乗った状態で、確実に一定の国民の心のよりどころになってるというのが昨今の現実であるからです。

 宗教との繋がりを理由に政権が叩かれるような現象は理解に苦しみます。勧誘や献金によって被害を被った方々には申し訳ありませんが「自分をしっかり保って次から気を付けてください。」としか他にいう事はありません。特定の宗教を信心している全ての方から参政権をはぎ取るつもりですか?、と今のマスコミには言いたい。多分この私のような意見はまだまだ日本の賢明な沈黙マジョリティーだと信じていますから、テレビやインターネットがこの下劣な茶番劇を早く収め、元々の普通の茶番劇に戻ることを希望するばかりです。

アダプト【adapt】適応

 CANON7の専用バヨネットマウントにしか装着できないF0.95を、改造なしにアダプターでミラーレスに装着とか……そんな都合の良い話はなかろうと思っていたら以外にあったりして……しかしこんなもん入手したら自分の銀塩ライフに大きな歪みが生じるのは明白だからと大いに悩んでいたら、あっさり売り切れとか……そうやって2年ばかり放置しているとまた再販売とか……

 という極めて消極的な独り相撲の末に入手したマウントアダプター。こうなると我慢していた他のアダプター4種を同時に入手して、ライカM/キャノンFD/M42/オリンパスOM等々のオールドレンズ群15本ほどが一気に一つのボディーでスタンバイOkという状況になるのに3日はかかりませんでした。

 本当に自分としては今になって何やってんだ、という感じなのです。

 本来キャノンのF0.95はCANON7のあの忌々しい虚像によるピント合わせで、いつまでたっても現像後まで確信の持てない不安感と共に使い続けるのが作法だと思っていたし、またいくつかのプラナー標準レンズやゾナー/ビオゴンはツァイスイコンの真面目な距離計基線長のファインダーで楽しむのが丁度よいし、またキャノンのFDレンズはその重量に見合う頑丈なボディーに装着してこそ写欲が湧くものだからと、納得して疑わなかった自分の長年にわたるカラーネガフィルム愛は、ついに一つの曲がり角を迎えることと相成りました。

 しかしながら中判カメラをデジタル化という選択肢はさほどお気楽ではないので、こちらはまだまだ銀塩仕事で楽しみます。

 そもそもレンジファインダーのヤシカエレクトロ45mmレンズ一本で、すべての遊びと冒険を記録していた20代の頃、写真はそう難しいものではなかったので……蓄積した拘りも少し整理しようと思います。

荒廃粒子的黒白仕事

 先日、店にモノクロ現像の備品を置きっぱなしにしていたら男子大学生のお客様がそれに食いついてきました。聞くところによると最近ご自分も自家現像にはまっていて、現像液がどうとか疲労がどうとか、感度をプッシュしてどうとか、液温がどうとか攪拌がどうとか……はまり始めのテンション全開でこちらも楽しく拝聴しました。

 そしてさらに聞いていくと端々に昭和の大御所所写真家が登場するので、僕の15年くらい過去の写真を何点かタブレットでお見せしてみたのです。そうしてやっと、彼の好みがいわゆるプッシュプロセスによる荒粒子のモノクロ写真だということが分かってきました。そしてその技法をとにかく信じられないくらい複雑に捉えていて、自分などにはまだまだ先の話だと考えているようでした。

 さてこれは……不詳この僕が一肌脱ぐべきか、ほっとくべきか、、何ヶ月か打ち込めば、現像液ケミカルを秒単位1℃単位で加減する事にさほど意味はなく、テキトーにやればやるほど面白くなってくることに気付くのはそう難しくないのは確かですけれども……

 まさかこの僕の荒廃粒子モノクロ画像が、30℃のあるいは入浴可能な高温現像液によってもたらされているいるという事実までたどり着くのにどんな期間を要するかはたまた、それまで巷の感材供給がどうなっていくかは闇の中なので、普通にお教えすることと相成りました。

 自分で黒白フィルム現像を始めてかなり経ちますが、荒廃粒子をデフォルトにしてまだ10年くらい……粒子を荒らし始めて身についたことは、自分がどのような光線環境で撮影したかについて更に敏感になったということ。秒単位1℃単位のケミカル操作は適当で良いと言ってしまう反面、現場の光の回り具合を思い出して現像プロセス中「グッと堪えてあと15秒……」とか「思い切ってプラス30秒……」とかはやっているという矛盾するお話なのです。

忘れじのPORTRA

 カメラがデジタルであろうと何であろうと、50年以上前に作られたレンズを装着している限り、他人様にお見せできるデータに仕上げようとすると何らかの編集を加えざるをえません。特に晴天の日には……

 ディスプレイに写る色光の加法混色から、その日現場において肉眼で見た三原色を思い出し、マゼンタやら青やらをガシガシ削りながら仕上げて行く、と言うのが私の編集手順となります。

 そのようにして上がったデータをタブレットやらスマホやらで確認してみますと、何と不思議……全てが概ね同じ色調になっています。それは、2000年頃に私が常用していたカラーネガフィルム、コダックのPORTRA160あたりの色調なのです。

 レンズを通して世界を見つめる自分の目に、少々偏ったフィルターがかかっているという事実はどうしたものか……誰に迷惑がかかるわけでもありませんが、このまま行くと、少々偏屈なカメラジジーになるのは確実なのであります。

Mike Brodie

 1985年アリゾナ生まれのフォトグラファー、Mike Brodieは、18歳で家を出てSX-70というポラロイド社のインスタントカメラを手に、アメリカ中を鉄道で旅しました。しかし彼が旅した時代は既にポラロイド社もデジタルの波に逆らえず、事業を刷新し始めた頃でした。

   

 やがて彼は「Polaroid Kidd」から「Nikon/F3 Kidd」となって旅を続けることになります。全てのショットが連写の中の一枚のような、そのドライブ&グルーヴ感は他者の評価を気にする者には絶対マネ出来ない物だと思います。

 自分が撮った写真とか、、SNSで人気の方が撮った写真とか、、そういう有象無象と全く次元の違う写真画像を観たい方はお勧めです。いや実際、他にもお勧めのフォトグラファーは192名くらい居るわけですが、とりあえず手近なところをピックアップしてみただけです。

https://www.all-about-photo.com/photographers/photographer/253/mike-brodie

中国新型肺炎

新年早々、~

いきなりツイッターに漂う投稿を引用するという……一見、無責任極まりない感じに見えるのですが、自分としてはどう検証する事も出来ないにもかかわらず、看過出来ない事件が、福岡県からは 1,500 km 、札幌と変わらない距離にある中国都市、武漢で発生しているというのを先ずは念頭においておきたいのです。

台湾の蔡英文総統が、武漢肺炎の情報をWHOが共有しないことを批判したとか……その他諸々、中国国内から 漏れ聞こえる情報の、全部が全部ガセネタと思うほうが不自然ですよ。

「健康第一」を命題とする私どもが野生の群れなら、、避難という選択も出来ますが、箱を構えて商売をする身として……公衆衛生に関わる危機なんていうのは公私にわたる問題です。

https://jp.wsj.com/articles/SB10043423318217253417304586155370460437158

“journey planner”

音楽のネタなんて、此処に掲載する気は全く無かったのですけども……この謎アーティストは、、ちょっと備忘録的に残しておきたい。

ACID JAZZレーベルからのコンピレーション、「totally wired 14」に収録されたこの曲に出会ったのが96年ごろ……それからもう20年以上に渡ってヘビーローテーションを続ける驚異的な1曲なのです(個人的な話ですw)

70年代探偵ドラマ的な風味を濃厚に感じるのは自分だけなのか、、とにかくこのノスタルジーは最高なんです。

Move

動き

「待て」の合図で、先ずは待たせます。

安全なステップで立ち止まり、アイコンタクトか小さな掛け声で……

速やかにMove!

大体は主人が通ったライン、又は自分に合ったラインで駆け上がり……

そして次の合図で再度「待て」……

すれ違い登山者がいる時は速やかに6ミリくらいのパラコードでアンザイレンのスタイルに出来るよう準備してあり、犬が前を歩くシーンは絶対にありません。

ロングリードで犬にやりっぱなしの行動をさせ、後ろから息も絶え絶えに付いていくだけの状態で「犬をコントロールしてる」なんて思い込んでる勘違いの登山者には、、もはやズバッとその場で進言いたします。

ともあれ……大体の急登はこの繰り返しで登っていく事になるのですよ。

時々、とてもお行儀の良い、スマートな犬連れチームにも出会います。

昨今は、他の犬だろうと人間だろうと、だれかれ構わず唸ったり吠えたりの攻撃性を露にする……飼い主にエネルギーを吸い取られた気分障害の犬たちが、セラピー犬だの救助犬だのという名前を与えられて何処にでも出没するので……このように落ち着いた犬達とのすれ違いはとても気持ちよい瞬間です。

peace of mind

旅の最中だろうと、寝床だろうと……四本脚のこヤツらの望みは「心の平穏」だと確信する今日この頃です。自立前の人間の子供と同じですね。 飼い主満足度向上の遊びのために犬を興奮させっぱなしで、全くフォローされないよりは、、強いリーダーシップに支配されて、安心できる方がはるかに幸せなんです。だって彼らを「自立」させるという選択肢は……今の人間社会には存在しないわけで……

だからこのように……ガス晴れ待ちの間に頭蓋骨をグリグリされてもガマンガマン……

我が家のサニー、8歳になりました。ボーダーコリーとしては堂々の体躯に、ますますエネルギー漲っています。

1年が速いな……orz……

KLATTERMUSEN Grip Backpack 40L

3年ぶりに新しいバックパックを導入しました。

 クレッタルムーセンという北欧スウェーデンのメーカーがラインナップする40リッターの中容量ザックです。

ザックの容量

このようなザックを購入するとき実際、、どの程度の登山シーンで使うのか……果たして大は小を兼ねるのか……その他様々な事を考えすぎて中容量の半端品ばかりが増えすぎるというのが、20年以上に渡る我が登山史上、繰り返された失敗です。

「クレッタルムーセン」

という何とも言えない響きを持つこのブランドは、山好きの友人たちとの世間話にもまだ登場した事が無いので、どのような品を作るブランドなのか結局は実際に使っている人からの話を一つも聞かないままの購入となりました。がしかし、魅力的なホームぺージが雄弁で……

http://www.barriojapan.com/klattermusen.html

注文の際には、ほぼ確信を持って商品を待つ事が出来ました。

丸いV字金具

肩の頂上付近に配置されるこの金具……普通は一見して何かしらの登攀用ギアをぶら下げたり装着したりする為の物と思ってしまいますが、、ザックを背負った瞬間にそれが全く違う事がわかります。メインのショルダーストラップの中心に固定され、平行に走るストラップを通す形で維持されたそれは、驚くほど均等に肩骨全体に荷重を分散する役割を果たしていました。

腰ベルト

腰ベルトそのものの素材感とクッション性も、これまたこのザックの特徴と言えるかも知れません。クッション部分はかなり幅広なのですが、上部と下部ではその厚み自体に差があって、骨盤の上部に位置するか中間部に位置するか、、そのどちらにもフィットするように作られています。もひとつ言いますとバックルが本当に合理的な形状で、セットしやすくリリースしやすい素晴らしい金具になっていました。

軽量化

昨今の軽量化志向は大いに共感なのですが、梱包するザックそのものが軽量でフワフワしてる事自体には、いささか疑問がありました。そこでこのザックを背負ってみて全ての謎が解けたような気分になったのです。荷物は、容積(形状)と重量の兼ね合いなわけですが、ペラッペラのスーパーライトザックでは、その容積(形状)にある意味体を揺さぶられるよな……と言うのが自分の印象でしたから……

総合評価

40リッターで1400グラムのザックというのは、今時重いとしか言いようがないのですが、この部分でチマチマと軽量のザックを選択するより「荷物を軽く感じる」という点はとても大切です。とりあえずこれまでの自分史上最高得点のザックに出会ってしまいました。

春夏山テント泊装備品備忘録(豪華リラックス用)

●テント居住系

  テント標準一式 3000g
  シュラフ x 2
  エアーマット x 2
  グランドシート(大)400g
  グランドシート(中)200g
  タープ 450g
  ポール 150cm x 2 250g
  パラコード(ガイライン)4mm/2mm
  ペグ
  カラビナ
  LEDランタン
  クロックス(ビーサン)
  アルミスツール
  段ボール(テーブル用)
  ロールマット
  ヘッドランプ x 2
  電池

●食糧クッカー系

  ストーブ(ガソリン/OD缶)
  イエローバッグ
  (調味料、スプーン、乾燥スープ類
   コーヒー、吸水ペーパー、ティッシュ
   ゴミ用ジップロック大小)
  ブラックバッグ
  (お椀、皿、カップ)
  コッヘル類
  ミニフライパン
  ミニケトル
  BIGライター
  食材(肉)

●サニー系

  ハーネス
  カラー/リード
  レインウェア
  靴(非常用)
  ワセリン
  マッシャーズクリーム
  サニーフード
  ヒノキ油
  マダニ虫除けスプレー
  殺虫剤スプレー

●ウェア、携行品系

  ハードシェル(レイン)
  耐水シェル(薄手)
  ウィンドシェル(極薄)
  ミッドレイヤー
  下着
  ソックス
  吸水系タオル
  エイドキット
  トイレットペーパー
  ストック
  カラビナ
  スリング(細引き)

虚國嶽

地獄のような天国への階段

 一年前の2018初頭、我々にとってのスノーシーズンを終えた後、「今年の春先は、中途半端な長距離ドライブを強いられるこの山界隈を、トレックしましょうかね!」と思い一週間ほどキャンプ地等を調査していた時の話です。さて、出かけようとかという直前に「硫黄山、250年ぶりの噴火。噴煙、約500メートル !」というニュースが出ました。 霧島山界隈の硫黄山なんてのは、そのエリアの遊び場の中心であり、登山口駐車場から駆け上がれば10分や20分という場所に位置する火山なのです。もし活動が落ち着いても、この登山口だけは無理だろうし、もう一つの登山口からは、地獄のような天国への階段を登って山頂へ至るルートなので、、「嗚呼、この山はヘタするともう、自分が生きてる間には登らないな……」と積極的な忘却リスト入りだったのです。

寝耳に水

 その後、噴火警戒レベルは3から2へと下がっていたところに先日、2019年4月も半ばを過ぎて突然、「噴火警戒レベル2から1へ!えびの高原からの登山道が再整備の上、開通!」というニュースが出たのです。すぐに様々なSNS等で続々とトレッキング記録が公開され、登れる時に登っておこうという皆さんのノリに巻き込まれつつ、行って参りました、えびの高原。折りしも天気は快晴!

硫黄山

 しかしながらこの登山道は、噴火口のすぐ脇を辿っていると記憶していたので、一年前に噴火したばかりなのにそのへんどうなんだ?という一抹の不安はありました。それもつかのま、やはり新しく大きな迂回ルートが踏み固められて、火口には近づく事さえ出来なかったので、まぁ安心したような残念なような……

からくにだけ

 最後に登って10年以上経つ、この山頂は久しぶりに見るとやはり阿蘇とはジオグラフィー的にも別の趣でした。この縁に立つと、画像で観るよりは20倍位のスリルを感じるタマヒュンなスポットとなっています。

虚國嶽

 ところでこの山……誰がなんと言おうと、何もない空虚の地という意味をこめた、カラクニ ……「虚國嶽」「からくにだけ」に相違ない事は、薩摩藩編纂の三国名勝図会により明白なわけで、国立国会図書館がデジタルアーカイブしている、アドレスhttp://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/992144 (コマ番号16)により誰でも確認できます。近代になって、現在の漢字に当て直した方の意向の向きはもはや知りようもありませんが、日本が本当に懐の深い国、という事だけは確かです。

改元記念

 平成も残りわずかとなった4月下旬……新しい時代に向けて我々も旅と仕事に邁進していきます!……という気分も無くはなかったのですが……とりあえず振ってみました日本国旗。この清清しさを記述する事は断じて無理です。私は物書きの端くれですから、あらゆる旅や出来事をテキストでも表現し、残そうとする人間ですが、それでもやはりこの気分は、言葉で表現する気にならない……と言ったほうが近いと思います。

地獄のような天国への階段を降る……

 頂上で皆様方とひとしきりコミュニケーションをとって撮影会も終わり、午前もまだ早い時刻だったので、眼下に見える大浪池のほとりで昼食をとろうということになりました。そこへ至るルートが、登りでは絶対に辿りたくないという例の木製階段です。下りに使うんだったらまぁまぁ安全なので景色も楽しみながらで便利だな……という自分勝手さは考えません。

大浪池

 九州で山登りをやる人間どもにとって、そう珍しくはない火口湖です。しかし何処へ流れ出る事もない、ある意味淀んだ池ではあるのですが、これだけの巨大な(円周2キロ以上)サイズともなると、何ともいえない神々しさが漂います。

昼食

 頂上から90分くらいかけて池のほとりに降りてきました。正午あたりにこの陽気で、小さくサイトを整えてしまうと多くの場合、オーバーステイの確率が高くなります。

「気をつけなはれや!」

オレンジピールの贅沢サンド

 この手にした小ぶりなサンドイッチ……原材料は、パン(ミルクハース生地、オレンジピール)クリーム(レーズン、ブランデー、クリームチーズ、バター、蜂蜜)等を使用した、外も内も全て手作りの超高カロリー行動食なのです。相方のこの表情は、「運動不足で代謝の低い人が食べると必ず太りますので、気をつけなはれや!!」という表情だそうです。

結び

 ここが何山であろうとも我らが愛犬サニーは、日いづる国の畏れ多い自然を愛していくそうです。

2019伯耆大山

 本日、無事に自家用車のタイヤを夏用にチェンジし、2019初頭の雪山シーズンを終えました。今年は山口県、広島県のスキー場の山で、GPSに頼って山肌を徘徊してみたり……とても有意義に、そして安全に遊ぶ事が出来て良かったと思います。

 写真撮影に関して言いますと、自分のイクイップメンツに今更、嗜好の変化が訪れました。それはズバリ焦点距離35mm.の画角です。

 例えばご覧のような、広い視界が見渡せる尾根が特徴の山を登った時、やはりその雄大さを写そうとすると当然広角レンズを持ち出したくなるのが多くのカメラマンの心情だと思います。

 しかし僕は今回の旅の直前に、ある大御所の映画カメラマンがインタビューに答えて 、35mm.以上の広角レンズで得られる画角を、不自然なものとして全否定するような話をしているのを観て……これがどういうわけか耳に残り、ついつい今回35mm.を多く使用しました。

 結果は……まぁ確かに……なんでもかんでもフレームに入れりゃいいってもんじゃ無いよな……というのを理解したという。意外と普通の結論でした。

 山写真では、機材を何でもかんでも持っていける訳では無いので、何かしらの縛りというか不自由さを逆に楽しむ気持ちは大切だと、改めて感じた次第です。

文_城代トシフミ

伯耆大山(積雪期)

避難小屋

 伯耆大山には六合目避難小屋という山小屋があり、そこまでが樹林帯でそれより上が左右を見渡せる急登の稜線となっています。

直登稜線

 この六合目避難小屋から山頂台地までの直登は、真っ白の積雪期だと見方によってはかなりの傾斜角を持つ危険な斜面に見えます。ここがもし標高3000mを越えていて、アイゼンの歯が10mm.しか刺さらないバーンになってます……なんて状況だったら、我々もそう気軽に踏み込めませんし、登山者は何十分の一にも減少すると思います。

 しかし幸いにもここはそれほど過酷な標高でもないので、(これは現地ガイドの方には絶対怒られますけど……)仮にアイゼンが無かったとしても、しっかりしたキックステップで、つま先を雪面の強い層まで20cmは放り込む事が可能なので、ある程度確実に上り下り出来るのです。

下山

 一般的な登山では、登ったらその後、下山しなくてはなりません。そして山の斜面というものは下から見上げるのと、上から眺めるのでは……これはかなり心理的に隔たりがあります。我々チームは人間二名、犬一頭のメンバーですから、全員無事にという事を考えると、「油断大敵」という言葉が頭を駆け巡る瞬間なのです。

 しかしまぁ、この程度で毎度毎度緊張していたら神経が持ちませんし、登山なんて止めて向こうに見える弓ヶ浜で散歩などしている方が賢明です。ですが下りは少々歩き方にコツがいるかも知れません。登りよりはるかに一歩一歩を確実に……という意識が必要です。まず踵キックステップで、つま先を絶対に下る方向に向ける事無く、確実に斜め上につま先が向く位の意識でそれをキープしながら踏み出します。踵を踏み込んだ最初は必ず雪の層と一緒に3~40センチは下方にズズズィーっとスリップしますが、必ず止まります。それが確実に止まるかその直前までもう一方の足を出してはいけません。ここでビビッて歩幅を極端に狭くして自重を全く利用なさらない方もいます。(雪山歩行技術において、ピンからキリまでのレベルの方が一同に会しているのが大山の夏山道です。)

ハットリ君

 我が家では夫婦二名の片方がワカン、片方がスノーシュー……という装備で樹林帯の深雪をトラバースします。これはそれぞれのギアに得手不得手があるというのが理由で、地形によってお互いをカバーしようと言う目論見です。ワカンを「ハットリ1号」、スノーシューを「ハットリ2号」と呼んで毎回使用技術に鍛錬を積んでいるのです。下の写真では愛犬サニーの四肢がほとんど埋まっているわりに、パートナーの両足首が全く沈んでいないことが良く分かりますね。これがハットリ君の価値です。もうどうせならスノボで滑っちゃえ、と考えるのがマジョリティーだと言うのは、我々も共感します。がしかし……我々がやりたいのは「旅」ですから、ここはその気持ちをぐっと抑えて、「上から下へ」のみに重きを置くアクティビティーには没頭できないのであります。

元谷

 そうしているうちにすっかり陽は傾き、大山の一日が終わりかけます。後は元谷の中を南光河原駐車場まで、地形が頭に入っている方なら自由に川を渡ったり渡らなかったりしながら、自分たちだけの道を突き進めば必ず下山できます。冬季の大山登山で一番至福ののひとときです。

(文/城代トシフミ)

karrimor beaufort 3L jkt review 

「karrimor beaufort 3L jkt」登山用品メーカー、カリマーの3レイヤーレインジャケット「ビューフォート3Lジャケット」Silver Gray を通販サイトで購入しました。

 耐水圧15,000mm /透湿50,000mm/本体180g というのがどういうことかと言いますと、まず耐水圧の方は普通に雨の降る山道を一日歩き回っても衣服内に雨が進入して来る事はまず無いという事。しかし山歩きをなさる方の全員にとって、大敵は「雨水」ではなく自分の体から分泌される「汗」だというのは周知の事実。これに対処する機能指標が「 透湿 」の数値……これが50.000mmというのは、まぁ現在全ての選択肢の中でも頂上レベルであることは間違いありません。重さ180gと言うのは、小さく畳むと手のひらサイズなので、シルバーの製品であればコンビニ袋と間違えかねないので要注意と言うくらいのコンパクトさです。

 畳んだサイズはしかし、さほどはどうでもよくて、やはり通販では着たサイズ感が一番の悩み所です。メーカーによってはヨーロッパのMサイズが体幹周りはちょうど良くても、脇から二の腕周りがとても窮屈だったり、Sサイズが妙に巨大だったりと、本当に油断もすきもありません。

 此方の都合も問題になります。例えば荷物がミニマムなファストハイクで、おにぎり休憩のみを予定している場合と、がっつりストーブを焚いて一時間くらいは昼休憩を予定している雪山とでは、当然装備が違うのは当たり前ですから、どのような使い方をするのかイメージを固めるのがまず第一です。

 僕の場合、雪山の頂上である程度の寒風に吹かれ、あるいは雨に近い霙に降られ、それでもサーモスのお湯からスープやコーヒーを準備してしばし温まろうという気分のシーンを想定しています。

 参考までに、気温が摂氏零度(あるいはマイナス、)の標高2000m以下クラスの雪山での僕の衣服装備は、まずファイントラックのお馴染み半そで下着、そしてアイスブレーカー*Icebreakerの中厚メリノウール、そして一番上に高機能のウィンドシェルで、思い切って外に飛び出します。あまりに寒ければ首にヤク毛のマフラーをぐるぐる巻いておきます。手と首が各種厚手ウールで保温されていれば大概の登りシーンはそれで十分だと思っているのです。(西日本ならねw)

 今回購入した「karrimor beaufort 3L jkt」は頂上での休憩シーン、そしてスノーシューで森の中を遊びながら下りてくるようなシーンをイメージしていました。ザックの中にはダウン、フリースやインサレーションが入っていて、そのどれか、あるいは全てを着込んだ上からこのレインジャケットで包み込むような感じです。

 ですから選択したサイズは思い切って「L」。

 これは袋を開けた瞬間に、「あ、大きすぎたな……」と思いましたがしかし、中にダウンその他を入れる事を考えると、今回はこのサイズでフィールドに出てみようと思いました。そもそも今までに購入したあらゆるアイテムが、シルエットを気にするあまりジャストサイズ過ぎるものが多く、空気の層を感じる事があまり無かったというのもあります。(ちなみに僕の身長は173cm、ご覧のような体型です。)

 さて、これほどごたくを並べておいて、まだ実際に使用していないというはいかがなものか……とは思うのですが、使用所感などはネット上のどこを見てもどうせ主観的な話が多くなるし、十人十色千差万別の体型や行動パターンの中で他人様の主観からイメージするのはかえって紛らわしいかなとも思います。

 というわけで3月の行動が楽しみです……(もう西日本の雪山は終わりそうですが……w)(文/城代トシフミ)

Plaubel makina67




「Plaubel makina67」という中判写真機との付き合いはもう15年くらいになります。
寄って良し、離れて良し、絞って良し、開放して良し……NIKKORのf2.8/80mm.を蛇腹にマウントしてレンジファインダーという、機械好きの心を絶妙にくすぐる酔狂な機構なのです。
しかしこれがまた格好だけではないスキルを秘めています。
写真なんてシャッター押せば誰でも撮れるわけで……どんなレンズで覗くのかが全てだと考えていますから僕は自分の腕など大して信じてはおらず、何処かの職人さんが削って磨いて張り合わせて生み出していただいた一品を、尊敬の念で操作してるだけなんです。


ワクチン




世界各国の子供への予防接種

「だからどうした?」という事を他人様にご紹介するには甚だしく勉強不足なのではありますが、自己免疫至上主義である自分たちに向けては非常に興味深く、そして丁度良く表面的な集計データを、横浜市衛生研究所が公開しています。


Hand-to-mouth




我が家が購入する市販の食品における禁忌成分リスト
(要するにこれが入っていたら絶対に買いませんって事……)

*1.カロリーOff…と書かれたスポーツドリンクその他に必ず入っている甘味料
「アスパルテーム」「アセスルファムK」「スクラロース」

*2.ジュース類、甘いコーヒーのほとんどに入っている超安価な甘味料
「ブドウ糖果糖液糖」「果糖ブドウ糖液糖」「異性化糖」

*3.大量生産の食パン(イースト菌の手っ取り早い発酵促成)
「イーストフード」

*4.加工肉(ウインナー、ベーコン)等、酒のつまみの美味いやつにほぼ入ってる
「リン酸Na」

*5.菓子パンその他にほぼ入っているサクサク成分……別名トランス脂肪酸
「ショートニング」「マーガリン」

*6.黒いジュース、調味料、即席麺にだいぶ入ってる、見た目を美味そうにするやつ
「カラメル色素」

*7.チョコレート、チーズ……様々な添加物と原材料を馴染ませる、添加剤の中の添加剤
「乳化剤」

成分を解説するにあたって、主観的な用語を使用しています。疑問をもつ方は、それぞれの成分名に合わせてネガティブなワードを添えてググって下さい。例えば「ショートニング 発ガン」とか……
「そんな事言ってたら、何も食べられなくなるでしょ……」という反論が聞こえはしますけども……そんな事はありません。他にも食べるものは沢山あります。だけどこの7種類の成分を完全にチェックして無関係に生きていくには、多くの品を「自分で作る」しかないということ……つまり身を惜しんではいけないという、シンプルなお話なのです。
実際には、健康に生きていくための食糧計画はこれだけでは済みません。肉、野菜類にしても、産地の問題や農薬の問題。GMOの問題等、あらゆる事を検討して家族の口から入る食品をマネージメントします。

こういう事をおろそかにしておいて、愛も哲学も語れません。



犬小屋(人間用)




犬との生活で、山中でのテント泊というのは一つの醍醐味です。

とは言えオートキャンプのように、快適装備の一切合財を車に詰め込んで現地に横付けするというスタイルとは程遠く、40リッターなり70リッターなりと言う、限られたザックスペースに収まる範囲内の荷物しか持ち込めませんので(現場までのアクセスは徒歩のみですから~)かなりギリギリの取捨選択が必要となります。

山歩きに対応する軽量テントといえば、昨今ではドーム状のものが主流ですが、我が家では少し重量は嵩むのですが変なこだわりで、昔ながらの家の形をしたノスタルジックなテントを愛用しています。

その変なこだわりとは、犬が出入りするのに違和感が無いように感じるという事……

つまり……


こんな雰囲気より……

こんな感じのほうがしっくりくるじゃないかってお話……

大きな犬小屋に人間もお邪魔して一晩を過ごすという、犬にとってはこの上ない幸せのひと時を演出しようという飼い主心の現われです。

犬に対しては常に、そして確実に愛情よりも規律を優先する我々夫婦が、唯一、犬の目線に降りて時間を過ごす瞬間なのです。


シニア!!?




「サニー、夏の生活プログラム」

我が家では梅雨前後から10月上旬位までの、日照時間が長い季節は以下のような時間割で一週間を過ごします。
サニー目線で箇条書きすると、このとおり……

火曜日
 ~金曜日 
*4:00_起床
*4:15_ウォーキング出発(8キロ~10キロ)
*6:00_帰宅
*6:30_朝ご飯(肉がっつり)
*7:00_マイクロスリープ(全員)
*7:30_また起床
*8:00_主人の見送り
*8:15_軽くおやつ
*9:00~15:00_外の見える出窓で監視と昼寝(宅配と郵便には概ね興味なし)
*20:00_主人の帰宅を迎えて夜ご飯
*23:00_自分で夜用クッションを移動して寝床の確保
*24:00_就寝
*25:00_時々、自家製パンが焼きあがってアラームが鳴るので、すかさず飛び起きて主人に報告

日曜日
 ~月曜日
*18:30_車に放り込まれて何処かに運ばれる
*21:00_車の中で就寝(暗くて狭いところに主人も一緒なので最高の気分)
*25:00_深夜、いきなり叩き起こされて暗い森の中に突撃
*5:00_段々世界が明るくなる頃に、温かい肉とパン……山の頂上付近に居るらしく、物凄く涼しくて幸せ
*8:00_車に帰還
*9:00_少し移動した後、冷たい川に放り込まれる……ぼちぼち楽しい
*12:00_自宅に帰還の後、5時間くらいは爆睡

犬が喜んでるかどうかなんて、見ていても良く分からないので気にしません。
しかし瞳は爛々と輝いていますから、その様子を見ながら続けていこうと思います。

ところで1歳からずっと与えているフードを先日注文しようとしたら、担当の方が……「長いご愛顧ありがとうございます。今月でサニーちゃん、7歳になられると思いますから、運動力の低下に合わせて、早めに低カロリーの優しいフードにチェンジなさるのをお勧めします。」と言われました。

運動力の低下……?
低カロリー……?
早めに……?

あーそろそろ……「犬の寿命」というキーワードをイメージしただけで瞳が潤潤してしまうような「虹の橋」属性の飼い主たちにとって、7~8歳と言うのはそれに向けてのウィニングランのスタートみたいな感じなのですかね……
と言いかかったのですが、どうせ意味は理解できないでしょうから、短く端折って
「何が悲しくてカロリー制限なんてしましょうか……一切お断りです。」とだけ返答しました。

まぁフード会社の人たちにしてみれば、多くの犬の飼い主が喜ぶ事を提案してるだけなのは知ってますけども……